モンゴルのウランバートルで行われた
日本のポップカルチャーの祭典
【Mongolian Japan Pop Culture Festival2025】
世界コスプレサミット2024のグランドチャンピオン・みおまよが現地に登場!

日本とは異なるモンゴルをはじめとする海外のコスプレ事情や、そこで感じた文化の違い、そしてコスプレ愛好者たちの情熱をリアルにリポート!
海外のコスプレを身近に感じてみませんか?
筆者:みおまよの海外でのコスプレ活動
海外でコスプレ活動をするようになったきっかけ

「世界コスプレサミット/ワールドコスプレチャンピオンシップ」(通称:WCS/コスサミ)というコスプレの世界大会に挑戦したことをきっかけに、“海外”に興味を持つようになりました。
2017年にマレーシアで開催されている「VISUAL ARTS EXPO」というイベントに自費で参加し、そこから海外での活動の幅を広げ、
2018年にWCSで日本代表に、
2024年にはさらにその上のチャンピオンシップ総合優勝を果たし、更にその活動の幅を広げていきました。
今まで行った国(都市)は…
- マレーシア:クアラルンプール、ペナン島
- インドネシア:ジャカルタ、スラバヤ、バリ
- 香港
- ブルガリア:ソフィア
- スペイン:バルセロナ
- モンゴル:ウランバートル
この中でも今年2025年4月に降り立ったモンゴルのイベントを今回レポートしていきます。
モンゴルで流行っていたのは…
モンゴルの文化について

根付いているのは◯◯文化!?
「モンゴル」は地図上の位置でいうと中国とロシアに挟まれたような形で存在します。
日本からは直行便で5.5時間程。
アジア諸国に行くとおおよその国で感じるのは「日本のコンビニがたくさんあるなぁ」ということ。
例えば、バリ島では今はあまり日本ではみなくなってしまった「サークルK」がコンビニ市場を占めています。
モンゴルにもきっと日本のコンビニがあるのだろうと思っていくと…
なんと、首都ウランバートルでは「CU」や「GS25」などの韓国コンビニが90%を占めていたのです!
そのほかにも、ホテルや街の中にも「Korean restaurant◯○」という文字を多く見かけました。
今モンゴルでもっとも流行している作品は…?
なんと、モンゴルで最も流行っている作品は「エイリアンステージ」
韓国の制作チームによるYouTubeから配信されているMVアニメーションコンテンツです。
モンゴルではキャラクターや音楽を含めて多くの若者が「エイリアンステージ」に熱狂していたのです。
モンゴルと韓国はこんなにも関わりが深い
モンゴルでこんなにも韓国文化が根付いているのはとても意外でした。
その理由は、経済交流の活発化、文化的な類似性、そして韓国エンタメの人気が挙げられます。
特に、韓国との経済協力が進み、韓国製の製品や技術が広く浸透したことで、韓国文化への関心が高まっています。
また、両国の文化には共通する要素も多く、互いに理解しやすい部分があります。
加えて、韓国のドラマやK-POPといったエンタメコンテンツの人気が、韓国文化の認知度向上に大きく貢献しているようです。
コスプレをはじめとするオタク文化も、もれなくその影響を受けているというわけですね。
それでは、そんな「エイリアンステージ」を含めたイベントでのコスプレイヤーさんの様子をレポートしていきましょう。
モンゴルのコスプレ事情

モンゴルのコスプレイヤーの年齢層
今回、私たちが参加した「Mongolian Japan Pop Culture Festival2025」ではコスプレコンテストが行われていました。
その参加者の年齢を聞かされて驚愕!
なんと最年少10歳、平均14歳という小学生〜中学生が最も多く参加していたのです。
コンテスト以外の一般参加者も、話を聞いてみるとほとんどが中学生!
交流タイムに「人生相談をしたい」と言って会いにきてくれた男性参加者からは、
「自分は27歳。周りはもうコスプレをしている人はほとんどいない…辞めるべきなのか?」
という相談もあるくらい、モンゴルのコスプレ業界は若年層が大半でした。
なんだか一昔前の日本のようで懐かしい気持ちになりつつ、相談者には「辞めたいと思ったら辞めて、続けたくて続けられる環境ならば気にせず続けて楽しんでほしい」と伝えさせていただきました…
◯◯と楽しむコスプレ!
今回のイベントで多かった参加のスタイルが、
「兄弟でコンテストに挑戦しています!」
「お父さんとお兄さんに衣装製作を手伝ってもらいました」
というような“家族”でコスプレ活動を楽しむ人たち。
日本でも、もちろんそういったスタイルでコスプレを楽しむ人はいるし、筆者も家族にはコスプレコンテストの応援をしてもらった経験もある。
ただ、モンゴルではその人数がかなり多く、そしてその家族の関わり方がとても深く感じました。
その中でも見事な連携プレーを見せていた1つの家族を紹介します。
コスプレコンテストに参加した12歳の女の子。
どうやらモンゴルのコスプレコンテストでは常連のようでした。
衣装のドレスには5種類以上の生地が使用され、小道具の作りも含めLED電飾のギミックが施され全体的に立派な作りでした。
そしてその後にはその子の妹という女の子も登場!
ウィッグは2色のウィッグが使われていて植毛加工が施されており、
衣装のドレスには5種類以上の生地が使用され、小道具の作りも含めLED電飾のギミックが施され全体的に立派な作りでした。
どうやら2人は3姉妹のうちの次女と三女。
二人のお姉ちゃんである長女が二人の衣装を作っていたのです!
「お姉ちゃんは作るのは好きなんだけど、自分で着て人前に出るのが苦手。私たちは人前でコスプレをしてみてもらうのが好きなので、お姉ちゃんが作った衣装を私たちが着て発表しているの。」
姉妹で得意分野をわけ、自分たちの創作物を発表しており、
見事なチームワーク!
そのほかにも、お兄さんにパフォーマンス用の動画を編集してもらっている参加者もいたり、
「お姉ちゃんの趣味に付き合ってる」と言いつつも満更でもなく上手なパフォーマンスを見せる男の子がいたり…
“家族のチームワーク”でコスプレ活動を楽しんでいる人がたくさんいました。
コスプレコンテストの熱気
日本と海外の「コンテスト」への意識の違い

日本ではコスプレは趣味であり、それで人と競い合うことに対してある種拒絶反応のようなものを示す人も少なくありません。
どちらかというと消極的な人が多い印象です。
しかし、海外ではコンテスト挑戦への意欲はかなり高く、
例え技術が拙いものだとしても「今の自分の実力が知りたい」と参加する人も多くいます。
いい意味で「完璧主義すぎない」。
そして、人と競うという発想ではなく、自分の実力をはかるため、自分との戦いとしてコンテストに挑戦している印象を受けます。
世界コスプレサミットモンゴル代表選考会

今回の我々のメインワークである「WCSモンゴル代表選考会」審査員。
2025年は42カ国の国と地域が参加する世界最大級のコスプレコンテストでもあり、憧れのアニメ・マンガ・ゲームの聖地日本への切符を手にできる「世界コスプレサミット」。
そんな国際大会の、各国代表を決める審査員はとても責任重大です。
参加者たちはどんなパフォーマンスを披露したのか
日本では、楽曲使用許諾の観点からか、現代はボーカロイドの楽曲を使用した「コスプレ踊ってみた」を披露するパフォーマーがほとんどを占めています。
海外では「スキット」と呼ばれる、いわゆる寸劇系のパフォーマンスを披露するチームが多くみられます。
しかし、モンゴルではK-POPの影響なのか、ダンスパフォーマンスを披露するチームも多く存在しました。
ただ、主題歌などを使用していることが日本のコスパフォ現場との違いで、これはモンゴル特有の状況のように感じます。
スキットとダンスが5:5という印象でした。
衣装審査の様子
「世界コスプレサミット」の審査は、衣装審査とパフォーマンス審査の二つに分けられ、パフォーマンスを披露する前には製作した衣装のこだわりをプレゼンする衣装審査が実施されます。
どんなに作ったものが素晴らしくても、このプレゼンで時間内に効果的に、審査員に伝えることができないと点数につながらないこともあります。
衣装を作るだけでなく、クリエイターに求められるのは「プレゼン能力」でもあります。
常用率の高い英語でのプレゼンはより正確に自分のこだわりや衣装にかけた想いを伝えられるので、母国語だけではなく英語でプレゼン台本を考えることも国際大会でのプレゼンを乗り切る大きな要素といえます。
2025年のモンゴル代表に選ばれたのは…
「エルデンリング」を演じた二人組
- Asami Enixさん
- Otgontsetsegさん
お二人は今回の選考会でも最年長の挑戦者でした。
コンテスト終了後、審査員からお二人には総評を伝えます。
よかったところも勿論ですが、現実的に「ここをブラッシュアップしないとチャンピオンシップで上位に食い込むことは難しい」などの厳しい意見も伝えます。
具体的にアドバイスをするので、それを聞いた上で「名古屋(日本)で国際交流を楽しむか」「競技者として全力で勝ちを掴みに行くか」は挑戦者次第になります。
どちらも各国のコスプレ文化の底上げには必要なことですので、どちらのスタイルで臨んでもいいと思います。
チャンピオンシップでのお二人の活躍と、パフォーマンスの成功を審査員一同心からお祈りしております!

モンゴルのコスプレイヤーの情熱
まだまだ発展途上!だけど…

前述した通り、モンゴルのコスプレイヤーの年齢層は若い!
ですが、若いからこそいい意味で無鉄砲で挑戦的で貪欲だと感じました。
「日本からチャンピオンが来る!」と、私たちに会いにきてアドバイスを求めたり、相談をしにきてくれたり、はたまたコンテストに全力で挑戦したり…
他のアジア諸国に比べるとライト層のクオリティはまだまだと言えるところは正直あります。
しかし、このフォレッシュな空気感と、高いモチベーションとパッションは、モンゴルのコスプレ界を発展させるであろうポジティブな要素だと実感しました。
今回私たちが審査した10代前半のコスプレイヤーたちがいつか、日本に「モンゴル代表」として訪れるかもしれません。
そして、モンゴルのコスプレ界をもっとクリエイティブで素晴らしい世界にしてくれると確信しました。
海外のイベントに参加したいと感じたら
準備すべきもの

この記事を最後まで読み、「海外に行ってみたい!」そう思ってくれた人もいるのではないでしょうか?
では、まず海外に行くためにどんなことを準備すべきかお伝えしたいと思います。
- パスポート
- パスポートの顔写真ページのコピー
当然といえば当然ですが、最初の第一歩として腰が重くなる手続きではあります。
パスポートのコピーが必要な理由としては、原本を持ち歩くと盗難やスリなどもしものトラブルにあってしまった時に帰国できなくなってしまう恐れがあるからです。
身分証としてコピーは持ち歩き、原本はホテルの金庫にしまい、帰りは忘れずに持って帰りましょう。
パスポート取得の流れと日数
-
申請…必要書類を持ってパスポートセンターなどで申請します。受付時間は平日のみのことが多いので注意しましょう。
- 交付(受け取り)…申請から土日祝を除いた5営業日後から受け取り可能です。
※地方自治体によって多少異なる場合があるため、最寄りのパスポートセンターの公式サイトで確認するのが安心です。
イベントゲストや審査員での渡航のときは
多くの場合はプライベートの観光として海外イベントに行くことが多いでしょう。
ただし、イベントゲストとしてステージでパフォーマンスをしたり、審査員として出演する場合は、国によってはビザを申請しなくてはならず、国によってはいくつかビザに種類があることも。
ゲストで行く場合は必ずイベントオーガナイザーにビザの申請について確認をしましょう。
自分で調べることも忘れずに。
ほかには何が必要?
モンゴルもそうでしたが現在世界各国では「電子決済」が普及しています。
勿論現金でのやり取りもできなくはないですが、国によっては日本に帰国してからのエクスチェンジが困難な紙幣もありますし、硬貨はエクスチェンジができません。
ちなみに…モンゴルのトゥグルグは成田空港でのエクスチェンジはできませんでした…
ですので、クレジットカードがあると買い物や食事のときに便利です。
海外でシェア数が多いクレジットカード会社
- VISAカード
- Mastercard
持っているクレジットカードが、旅をする国では使えるのかしっかり下調べをしておくことも重要です。
飛行機でリラックスするために

ほとんどの場合、エコノミークラスでの旅行になることが多いと思います。
ほとんどシートも倒せず、空調が効きすぎることもあるので、以下のグッズがあると快適に機内で過ごせます。
空気を入れて膨らませるネックピロー
小さく畳めるダウンジャケット
乾燥防止マスク
下肢のむくみ防止弾性ストッキング
そのほかにもイヤホンやアイマスクなど、自身のトラベルセットを作っておくといいでしょう。
海外での食事
海外での食文化は日本と大きく異なります。
今回のモンゴルでは羊肉・馬肉などの肉食文化が中心で、前述した韓国料理店も多くみられます。
また、インドネシアやマレーシアではスパイスが使われている料理が多く辛いものが苦手な人は少しレストラン探しに苦労します。
ヨーロッパの食事は現代での日本人には馴染みが深いものも多いが、少し量が多いことも…
また、レストランの衛生環境も日本とは大きな差があります。
胃や腸が弱い人は必ず薬を持っていきましょう。
もし長期滞在をする場合、日本食が恋しいと感じるなら、インスタント味噌汁などを持っていくとホッとしますよ。
まとめ
海外でゲストとしてお呼ばれする日本人コスプレイヤーも増えてきた昨今。
昔よりも海外でのコスプレ活動を身近に感じる方も増えてきたのではないでしょうか?
ますはゲストとしてでなくとも、プライベートで海外に行ってみたいという人は是非勇気を出して海を超えたポップカルチャーの世界を体験してみてください!
母国だけでは味わえない交流と体験があなたを待っているはずです。